第二回現地メディア向けプレスツアーを行いました

平成30年12月10日
 11月22日(木)、現地メディア向けプレスツアーを実施し、新聞・テレビ6社11名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。このプレスツアーは、日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに、エルサルバドルの政府関係者、知識層およびエルサルバドル国民への情報発信を強化するためのものです。
 
 プレス一行は、保健分野で日本の支援を受けてきた国立女性病院、マリソル・ボラニョス・デ・リバス初中等学校及びサンロレンソ市グアスコタ村診療所を視察しました。

国立女性病院での取材の様子

保健分野での多角的な協力

 まず、プレス一行は、サンサルバドル市にある国立女性病院を視察しました。日本は、4億円の対エルサルバドル「医療機材ノン・プロジェクト無償資金協力」の一環として、同病院に対し、新生児の心拍数などの生体情報を計るバイタルサインモニタを供与している他、草の根技術協力の枠組みで、JICAと東京大学の共同による「エルサルバドル国立女性病院における科学的根拠に基づいた人間的出産プロジェクト」を実施しています。
 供与されたバイタルサインモニタが、新生児用の集中治療室(ICU)という極めて重要な場所で活用されている様子や、人間的出産プロジェクトのワークショップの様子が取材され、医者、患者、医学生などの受益者からの感謝の声がジャーナリストに伝えられました。
 
      
バイタルサインモニタのあるICU            ワークショップの取材の様子


 その後、プレス一行は、昨年度草の根・人間の安全保障無償資金協力が実施されたリベルタ県サカコヨ市のマリソル・ボラニョス・デ・リバス初中等学校を訪問しました。同学校では、平成23年度から米州開発銀行日本特別基金によるジェンダー教育が実施されてきた結果、若年妊婦問題を含む保健関連の意識が向上し、生徒数も増加したことから、かかるニーズに応えるべく、草の根無償による教室や保健室等の建設・改修が行われました。当国の公立学校では、通常保健室が欠如しているため、パイロットプロジェクトとして、プレスの大きな関心を呼びました。
 
        
保健室の取材の様子               新教室で授業を受ける子供達 
 
 
 最後にプレス一行は、西部のアウアチャパン県サンロレンソ市を訪れ、昨年度草の根・人間の安全保障無償資金協力が実施されたグアスコタ村診療所を視察しました。辺境地にある同村においても住民が取り残されることなく効率的な保健サービスを受けられる環境が整っていることに、大きな関心が集まりました。
 
  
診療所内での取材の様子                                                    
 
UNICEFとの連携により、同診療所へのICTを活用した次世代診療支援が実現し、プライマリケアの効率化が促進されています。
 
 
 プレスツアー後、各紙・テレビでは次々と我が国開発協力の取り組みが報道され、「日本はエルサルバドル国民に裨益するプロジェクトを展開」と題する記事が掲載されるなど、日本が保健分野で様々な開発協力を展開している様子が大々的に取り上げられました。多くの国民が目にする新聞各紙で開発協力事業が取り上げられることで、エルサルバドルの我が国開発協力事業への理解もより一層深まったのではないかと思います。