有吉勝秀大使挨拶

2022/1/6
有吉大使
 
在エルサルバドル日本国大使館ホームページをご覧の皆様
 
 明けましておめでとうございます。
 令和4年(2022年)の年明けを迎え、皆様のご健勝とご多幸を謹んでお祈り申し上げます。
 
 昨年は、一昨年と同様に、新型コロナに翻弄された1年で、皆様も窮屈な日常を送っておられたものとお察しします。当大使館の活動も、大幅に制限されておりました。他方で、この年末年始においては、エルサルバドルの関係者の方々のご尽力により、当国でのコロナの跳梁が押さえ込まれていることは、喜ばしい限りと思っております。
 
 年始にあたり、昨年、令和3年(2021年)を振り返ってみますと、日本にとっての大きなできごとは、コロナはさておき、やはり7~9月に開催された東京オリンピック・パラリンピックであったと思います。コロナのおかげで開催が1年延期され、コロナ感染予防の観点からほとんどが無観客での競技となりましたが、それでも、世界中から参加された選手の方々の活躍は、日本国民そして世界の方々に感銘を与えるものでした。エルサルバドルの選手もたいへん活躍され、パラリンピックでは、エルベルト・アセイトゥーノ選手がパラパワーリフティングで銅メダルを獲得されましたことに、改めてお祝いを申し上げます。
 
 エルサルバドルにとりましても、昨年は、独立200周年の記念すべき年でありました。ビットコインの法定通貨化、ビットコイン・シティー構想の発表が、世界的な話題となりましたことは、記憶に新しいところです。
 
 さて、ここで、大使としての自分の昨年の活動の中で、特に思い出に残ったことを、いくつか書いてみたいと思います。いずれも、エルサルバドルと日本との緊密な友好関係を物語るエピソードでした。
 
 4月に、アウアチャパンの地熱発電所を訪問し、日本に10年以上滞在しておられたマイノール・ヒル地熱公社総裁から、流暢な日本語でご説明を伺いました。その際に視察した発電タービン建屋では、1970年代に設置された日本の三菱重工業と富士電機の発電タービンが、50年近く経った今も現役で順調に稼働しているのを目の当たりにし、日本製品の優秀さとそれを丁寧に維持管理しておられるエルサルバドルの方々の真摯なお仕事ぶりに、はなはだ感じ入りました。
 
 東京オリンピック・パラリンピックの関係では、エルサルバドルのホスト・タウンになっていた神奈川県藤沢市を、6月に訪問しました。その際に、エルサルバドル選手団が事前トレーニングに使用するスポーツ施設を拝見しましたが、実に充実した立派な施設でした。また、鈴木藤沢市長他、藤沢市、神奈川県のオリンピック関係者の方々と懇談しましたが、お会いしたみなさまの東京オリンピック・パラリンピックにかける情熱と、エルサルバドル選手団への熱い思いに感銘を受けました。これらの藤沢市民、神奈川県民の熱い応援が、エルサルバドル選手団の活躍につながったものと思っています。
 
 10月には、サンミゲルを訪問し、日本の協力で工事が進められているサンミゲル・バイパスの第一工区の完成・引渡式典に出席し、ナジブ・ブケレ大統領と並んで壇上からご挨拶をしたことも、思い出深いできごとでした。実際に現地を見た上で、ブケレ大統領の力強い演説をお聴きし、エルサルバドルの発展における道路整備の重要性をひしひしと感じました。そのような課題に、日本が協力し、エルサルバドルの発展に貢献できていることに、日本の外交官として誇りと喜びを感じました。
 
 11月には、エルサルバドル赤十字社への献血自動車の供与式に出席しました。主としてローカル・コミュニティなどを対象としている、日本の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」で供与されたこの献血自動車は、車内で献血が完結できるエルサルバドル初の車両です。この供与式では、日本の協力への感謝を表す銘板が、赤十字社の壁面に設置され、その除幕も行いました。日本の協力が、エルサルバドル国民の健康増進に貢献していることをうれしく思っています。
 
 また、空手や柔道などの各種大会へ何度か出席した際には、年少者を含む空手家や柔道家のみなさまが、気合い満々で真剣に試合をしているのを拝見しました。経済協力のみならず文化の面でも、エルサルバドルと日本との間には実に大きな交流、友情があることを実感いたしました。
 
 2022年には、この既に十分深いエルサルバドルと日本の友好関係を、さらに強固なものとするよう、微力ながら尽力したいと思っております。
 


 
令和4年(2022年)1月
駐エルサルバドル大使
有吉 勝秀