第三回当国メディア向けプレスツアーを行いました。

平成31年3月6日
 2月14日(木)、当館は当国メディア向けプレスツアーを実施し、新聞・テレビ・ラジオ5社8名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。このプレスツアーは、日本の開発協力が現地メディアで取り上げられる機会を増やすとともに、エルサルバドルの政府関係者、知識層およびエルサルバドル国民への情報発信を強化するためのものです。
 
 プレス一行は、首都圏等で日本が実施してきた青少年の健全な育成と暴力予防に関する協力サイトの視察を行いました。
  



スポーツ科学研究センターでのトレーニング指導の取材の様子
 

スポーツ振興を通じた青少年の健全な育成支援

 まず、プレス一行は、平成29年度草の根文化無償資金協力により建設・改修が行われた、エルサルバドル教育財団(FESA)の施設である、首都圏サンタ・テクラ市にあるスポーツ科学教育センター及びソヤパンゴ市の野球場を視察しました。

 スポーツ科学教育センターでは、GPSを搭載したトレーニングジャケットで収集したデータをもとにサッカーのトレーニング指導が行われる様子などについての取材が行われ、プレスからは、テクノロジーを活用した選手育成により、他の青少年の模範となるべきトップ・アスリートが育っていることに強い関心が示されました。また、選抜選手の練習や試合だけでなく、公立学校の体育の授業も行われているFESAの野球場での取材では、放課後に犯罪集団に勧誘されてしまう子供達もいる当国において、多くの子供達がスポーツへの関心を高めていくことの重要性が確認されました。
スポーツ科学研究センターを利用する生徒へのインタビュー
 
野球場でのFESA副会長へのインタビュー
 
 
 その後プレス一行は、青年海外協力隊の柔道隊員が活動するスポーツ庁の柔道場を視察しました。柔道の精神が青少年の健全な育成にも貢献するという側面や、これまで、日本政府・JICAだけでなく、日本のNPO法人も当地の柔道の発展のために様々な協力を実施してきている点にプレスの関心が集まりました。
柔道の指導を行う青年海外協力隊員
 
柔道連盟へのインタビュー
 
 
 最後に、警察が地域住民との連携を強化し、犯罪を予防すべく、平成27年度草の根・人間の安全保障無償資金協力で建設されたセンスンテペケ市の交番の取材が行われました。交番では、警察官による地元住民との交流イベントが開催され、そうした活動により、交番建設後から同地域の犯罪件数が毎年減少し、3年間で半減した旨の説明が行われました。
警察の住民との交流の取材
 
センスンテペケ市長へのインタビュー
 


 プレスツアー後、各紙・テレビでは次々と我が国開発協力の取り組みが報道され、「暴力の予防に向けたスポーツへの日本の協力」と題する記事が掲載されるなど、日本がスポーツ振興による青少年の健全な育成支援を通じて暴力の予防に貢献している旨大々的に取り上げられました。多くの国民が目にする新聞各紙で開発協力事業が取り上げられることで、エルサルバドルの我が国開発協力事業への理解もより一層深まったのではないかと思います。