
昭和10(1935)年の外交関係樹立以来、日本は、エルサルバドルと友好協力関係を築いてきました。両国の外交関係樹立70周年を迎えた2005年は、「未来に向けた友情」のスローガンの下、数多くの記念行事が開催されました。特に2月には両国首脳による祝辞メッセージ交換が行われ、8月には東京にて日本・中米首脳会談が開催され、デ・エスコバル副大統領とライーネス外相が出席しました。更に、10月には、両国の伝統的友好関係を象徴する常陸宮同妃両殿下のエルサルバドル御訪問がありました。
日本とエルサルバドルは、1935年2月15日に外交関係を締結しました。 第二次世界大戦後、両国は新たな関係を模索し始め、1953年には、エルサルバドルは、西半球で最初に日本製乗用車を輸入しました。また、1955年には、日系繊維企業が中南米地域で最初にエルサルバドルへの投資を行い、今日に至るまで当国の経済発展に貢献してきました。 日本は、経済協力の分野でも長年にわたり、エルサルバドルの発展に貢献してきました。エルサルバドルは、1968年に海外青年協力隊派遣取極が中南米で最初に締結された国です。さらに、1992年の和平協定以降日本政府は、エルサルバドルの経済社会の発展に寄与する道路網、橋梁、インフラ整備等の復興に向けた取組みを積極的に支援してきました。
1980年に日本の協力により完成したエルサルバドル国際空港は、中米の拠点空港として、エルサルバドルのみならず、中米における経済活動を支える重要な役割を担っています。また、日本は、エルサルバドル東部の経済社会の発展の核となるラ・ウニオン港の建設に対する借款を供与し、近い将来、ラ・ウニオン港は中米地域の重要な物流拠点・ロジスティックセンターの一つになることが期待されています。
日本とエルサルバドルは、1998年のハリケーン・ミッチや2001年の大地震など自然災害の際の緊急援助、復興のための協力を通じて、友情の絆をいっそう強めてきました。このような日本のエルサルバドルに対する友情は、2005年10月の常陸宮同妃両殿下のエルサルバドル御訪問においても示されました。御訪問の際、両殿下は、イラマテペック火山の噴火と熱帯性暴風雨スタンで被災したエルサルバドル国民をお見舞いされました。日本政府は、これら被害者に対する緊急支援を実施し、復興に協力しました。日本とエルサルバドルは、文化、教育、環境の各分野においても通じて様々な取り組みを実施しています。桜に良く似たエルサルバドルの国木マキリシュアットの植樹(「サクラ・マキリシュアット計画」)は、日本とエルサルバドルの友好関係を象徴する取り組みとして各方面の協力を得て実施しているところです。
このように日本とエルサルバドルは、引き続き緊密な友好
要人訪日1979年 ロドリゲス外相 1981年 チャベス・メナ外相 1987年 ロドリゲス大統領第一代行(震災復旧援助要請)、ペルドモ経済相 1988年 アセベド外相 1989年 アセベド外相(大喪の礼) 1990年 クリスティアーニ大統領、パカス外相(即位の礼) 1991年 リエバノ企画相(IDB年次総会) 1992年 リエバノ企画相 1993年 パカス外相(PDD東京特別会合)、クリスティアーニ大統領、 リエバノ外相兼企画相 1994年 ゴンサレス企画相、サンシビリーニ公共事業相 1996年 ゴンサレス外相(第2回日・中米フォーラム) 1997年 カルデロン大統領 1999年 カストロ・デ・ペレス教育相 2000年 ブリスエラ外相、サンドバル国家文民警察長官、キンタニージャ副大統領 (故小渕元総理葬儀参列)、シルバ・サンサルバドル市長 2001年 キンタニージャ副大統領(経済ミッション)、 キロス公共事業相(無償資金協力契約署名)、 ブリスエラ外相(円借款(ラ・ウニオン県港湾再活性化計画)L/A署名) 2002年 ムライ・メサ大統領執務第一代行 2003年 ジョキッシュ環境・天然資源大臣(第3回世界水フォーラム参加) 2004年 ブリスエラ外相 2005年 アナ・ビルマ・エスコバル副大統領、ライネス外務大臣 2006年 サカ大統領 2008年 エスカランテ環境次官 |
要人エルサルバドル来訪1977年 永野重雄経済親善使節団 1984年 塩川正十郎特派大使(ドゥアルテ大統領就任式) 1989年 中島源太郎特派大使(クリスティアーニ大統領就任式) 1994年 山花貞夫特派大使(カルデロン大統領就任式) 東祥三外務政務次官 1999年 自見庄三郎特派大使(フローレス大統領就任式) 2000年 自見庄三郎・友好議員連盟会長、鈴木宗男・自民党総務会長他 (在外選挙調査) 2001年 山口外務大臣政務官(日本の対中南米政策に関する講演会実施) 2004年 大島理森特派大使(サカ大統領就任式) 2005年 有馬龍夫政府代表 2005年 常陸宮同妃両殿下公式訪問 2007年 横路衆議院議員副議長
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関係の構築に向けた取り組みを続けて参ります。