スポーツ分野における協力

我が国は、ボランティア派遣や経済協力プロジェクトを通してエルサルバドルのスポーツの振興に協力しています。

 

近年のエルサルバドルにおける協力

 

JICAオフィシャルサポーター高橋尚子さんのエルサルバドル訪問

2013年1月、シドニーオリンピック金メダリストであり、JICAオフィシャルサポーターでもある高橋尚子氏がエルサルバドルを訪問されました。滞在中、高橋氏はエルサルバドルにおけるJICA事業の理解を深めるために、技術協力プロジェクトの現場視察や青年海外協力隊の活動視察を行ったほか、卓球・柔道・陸上連盟の子供たちを対象に“より良い明日のために一緒に走ろう”というテーマでランニングイベントを実施しました。


同イベントは、青少年の非行・暴力が大きな問題となっているエルサルバドルにおいて、スポーツを通じて、子供たちが道徳的価値観やコミュニティの中で共存すること等を学ぶというJICAが実施している健全な青少年育成活動支援と関連するもので、当日は多くの子供たちが参加するなど大盛況でした。

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国立競技場で行われたランニングイベントには柔道・卓球・陸上連盟の子供たちが多くの青少年が参加。

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高橋さん主導のランニングイベントでは、リズム体操から始まり最後は、高橋さんがフルマラソンを走るペースで400mを参加者と一緒に走るなど、金メダリストのスピードを体感することができました。

 

    スポーツ分野におけるJICAボランティアの協力

    エルサルバドルへのJICAボランティア派遣は中南米では最も早く、1968年に開始されました。現在まで約450名の様々な職種のボランティアが派遣されていますが、実に4分の1にあたる114名が、柔道、体操競技、水泳、卓球、合気道といったスポーツ分野のボランティアです。

    ボランティア派遣が始まった当初、その多くは教員師範学校体育学科へスポーツ隊員として派遣されていましたが、その後、同校の閉鎖を受け、卓球・柔道・野球・空手などスポーツ庁管轄のスポーツ連盟へ派遣されるようになり、現在も各スポーツ振興及び青少年育成に貢献しています。

    最近のトピックとしては、日本企業の日本卓球株式会社(ニッタク)と連携した卓球隊員の派遣が挙げられます。ニッタクは2011年より当国で深刻な社会問題となっている青少年の非行問題に対応するため、卓球を通じた健全な青少年育成を目的として、当国内の貧困地域11カ所、約1,200名の青少年を対象とした社会事業(ニッタクドリームプロジェクト)を展開しています。JICAは同事業に対し、2011年から活動中の卓球隊員による巡回技術指導を通じた連携を始め、2013年には4名の短期卓球隊員を派遣し、各地で卓球普及を通じた青少年育成のための集中的な支援を行うなど日本企業との連携による協力成果の拡大を図っています。

    この他、柔道連盟に所属する青年海外協力隊員の教え子が2012年のロンドン五輪に見事に出場を果したことも特筆されます。常日頃より代表選手を指導した同隊員は技術面だけではなく、精神面においても教え子の絶大な信頼を勝ち取っており、2012年7月のロンドン五輪本番では現地入りし、最後まで教え子を支え続けました。今回のエルサルバドル人柔道選手の五輪出場は、長年スポーツ分野での協力を行ってきたJICAボランティアの地道な活動の一つの成果であると当国では評価されています。

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    2013年3月には4名の短期卓球ボランティア派遣により、卓球を通じた青少年育成を目標とした卓球“夢”教室が国内各地で開催されました。

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    ボランティアの協力により多くの青少年が卓球の魅力に触れ、技術的にも進歩しています。写真は短期卓球隊員が卓球指導を行う様子。

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    長年の協力の成果として、柔道隊員の教え子が夢の舞台オリンピック出場を決めました。

     

    平成23年度対エルサルバドル草の根文化無償資金協力

    「エルサルバドル柔道連盟器材整備計画」

     2012年3月8日、平成23年度草の根文化無償資金協力案件「エルサルバドル柔道連盟器材整備計画」(供与額:64,263米ドル)の署名式を当館にて開催し、峯村大使、ロドリゲス・スポーツ庁(INDES)長官、チャベス柔道連盟会長、柔道連盟で活動する青年海外協力隊員及びシニア・ボランティア、柔道連盟関係者等が出席しました。

    式典において、チャベス柔道連盟会長は、「柔道は当地では広く普及しており、柔道連盟もワールドカップを開催する等活発な活動を行っている。また、特に若者が柔道に取り組むことで、マラス等のギャング集団の影響を受けにくくなる等、青少年の健全な育成にも貢献している。ただ、関連器材に関してはまだまだ不十分であったので、今回のプロジェクトで整備する、畳、柔道着、トレーニング器材を有効に活用したい。」と述べ、日本の協力に感謝を表明しました。

    また、本使は、「今般、草の根文化無償のスキームを通じて日本を代表するスポーツである柔道の分野で協力できることを嬉しく思う。また、本日同席していただいている青年海外協力隊員及びシニア・ボランティアも柔道選手に対して技術指導を行っており、当国での柔道の普及に大きな役割を果たしている。本件実施により、柔道の普及が更に進むと共に、柔道を通して日本とエルサルバドルの友好関係の絆がより一層強固となることを願う。」と式辞を述べました。

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