エルサルバドル鉄道の歴史
当国では1882年3月28日、英国から最初の機関車が導入され6月4日にZaldivar大統領によりSonsonateとAcajutla港の間の運行サービスが開始された。機関車は2台でアメリカタイプ、一等車両一つ、ゴンドラ車両一つ、14の小さな車両とレール運搬車両一つの構成。修理工場はSonsonate市に設置された。
1882年7月31日に建設が承認されたSonsonate-Sitio del Nino-Santa Ana、1894年3月14日に設置されたSan Salvador-Santa Ana線が当初の二つの路線であった。
その後San Salvador-Sonsonate-Santa Anaが開通し、1894年12月に設立されたThe Salvador Railway Company LTDにこの運営が譲渡された。1912年8月20日までには東部のPuerto de Cutuco-San Miguelが設置され、1920年5月1日にはSan Salvadorまで接続された。
The Salvador Railway Company LTDによる車両、機関車保全契約不履行もあり運航サービスが悪化、エルサルバドル政府はサービス管理に介入し1962年にConsejo de Administracion del Ferrocarril de El Salvadorを設置し英国会社を国有化した。1965年に港湾管理局CEPAが設置され鉄道管理も担当となった。1975年にFerrocarril de El Salvador(FES), Ferrocarril Nacional de El Salvador(FENASAL), International Railways of Central America(IRCA)が統合されFerrocarriles Nacionales de El Salvador(FENADESAL)が出来た。IRCAは米国の鉄道会社でLa Unionからグアテマラ国境まで運行していたが1974年10月3日に国有化された。
全路線は600kmとなり全国の半分を網羅し、鉄道は港からの輸出入貨物運搬を中心に運営されていた。機関車近代化投資不足、内戦による線路、機関車、車両、橋の破壊、道路輸送の活発化もあり、2002年に鉄道の運行は停止され、貨物の鉄道輸送が衰退した。主な貨物は燃料、セメントであった。但し、2007年10月から2012年8月20日までFENADESALの駅間においてSan Salvador東駅-Apopaの間は運行されていたが2012年に全路線運行が停止され鉄道輸送は歴史を閉じた。